コンバージョンコード

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飛び込みの電話や訪問は相手の貴重な時間を奪い、セールスにとっても成功確率は非常に低い。「この世から飛び込みを撲滅できないものか?」と思っている経営者や担当者は多いのではないだろうか。

現代の主流は、スマホ広告などで見込み客を発掘するデジタル・マーケティングだが、この方法にも限界がある。見込み客を集められても最後の一手が足りず、なかなか成約に進まない。デジタル・マーケティングで発掘した「今すぐ欲しい」と言う見込み客に絞り込んで電話をすれば、高い確率で成約できる。デジタルとアナログをつなぐ具体的な方法が必要だ。

現代のセールスは「分業」で進める
「見込み客発掘→アポ→商談成立」を1人でこなすセールスは多いが、それぞれ必要なスキルは異なるので効率が悪い。しかし、得意作業に専念すれば効率は上がる。野球で例えると「先発→中継ぎ→抑え」と続投するのと同じである。

先発はマーケターで、デジタル・マーケティングを駆使してネットの見込み客を発掘して育てる。
中継ぎはアポインターで、問い合わせをしてきた見込み客にアポ取りをする。
最後の抑えのクローザーが、見込み客との商談を行いまとめる。

アポインターとクローザーには、顧客訪問をせずに電話やweb会議などで見込み客と商談するインサイドセールスのみの場合もある。
では、具体的にどの様に進めるのか?

現代の見込み客はネット上で発掘する。まずはwebサイト作りからだ。多くの人はわかりにくいサイトに出合うとすぐに閉じたりしないだろうか?ネット検索する人たちへの調査では見た瞬間に「このサイトはダメ。信用できない」と感じる理由はデザインが94%、コンテンツはわずか6%だった。

優れたwebデザインがビジネスに直結するため、ある程度費用をかけてでもしっかりデザインできるプロに依頼することは必須である。サイトの費用対効果は高く、プロのwebデザイナーに作り直してもらったところ、ページビューが3倍になったという事例は多くある。

さらに重要なのが、ランディングページ。ネット広告などをクリックすると表示される1枚のwebページだ。見込み客はここから問い合わせをし商品の購入やサービスへの申し込みをする。見込み客を早く獲得するには、まずはランディングページのデザインを改善するのが近道である。

問い合わせフォームの質問項目や入力項目が多いと相手はそこで離脱する要因になるため、項目は最小限にする。多くの人はスマホ画面での閲覧と操作になるので、きちんとした簡潔な文章で、相手にして欲しいことを率直に書く。そしてボタンは大きく明るい色で配置する。

最近の調査では8秒以内に関心を惹かないと人は次に移り、2000年よりも4秒短くなっている。脳の処理速度は文章よりもビジュアルの方が6万倍早く、デザインには徹底して気を配る必要がある。

マーケターはSNSで見込み客を育てていく

コンテンツ広告
目的は見込み客にブランド認知させ信用を得ることであり、ここでは数が大事で幅広い見込み客に表示する。SNSの広告を利用すれば、地域・年齢・学歴・所得・資産・世帯構成・関心分野などできめ細かく広告のターゲット層を設定でき、概数もわかる。ランディングページを見た興味のある人に向けてトラッキング(追跡)広告を表示する機能もある。

コンバージョン広告
目的は買う気がある見込み客だ。小冊子や動画などのプレゼントして見込み客を惹きつけ、登録してもらって顧客情報を入手する。

クロージング広告
目的は購入・問い合わせやセミナー参加など、具体的な行動をしてもらうことだ。コンバージョン広告で問い合わせをしてきたスイートスポットのターゲット顧客にだけ表示する。興味を持ち続けてもらい、購入や問い合わせをしてもらえるまでコンテンツ広告・コンバージョン広告・クロージング広告を表示し続ける。

このように相手自ら問い合わせをしてもらえるように促すのだ。

問い合わせから「5分以内」に電話をする
見込み客が問い合わせをしたら電話連絡を行うが、ここで重要なのが迅速な対応だ。30分後にかける場合と比べて5分以内にかけると、連絡を取れる確率は数段高くなる。相手は飛び込みとは違い、興味関心があり問い合わせをし連絡を待つ見込み客である。だが、相手のことを知らず成約をしてもらうのは痴がましい。相手の状況に純粋に興味を持ち、話をよく聞き、商品の特徴が相手の便益にしっかりと結びつくように説明を怠ってはいけない。大切なのは「相手の役に立ちたい」と心から思って熱意を込めること。

人と人との関わりには、やりとりがあり感情が大切だからこそ、デジタルだけに頼らずアナログな方法が必要なのだ。